バイオリン弦のメーカー別紹介、ピラストロ編その1(ガット編)。
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ピラストロ社といえば伝統のガット弦。ガットとは、羊の腸を乾燥させたもので、バイオリンが完成した18世紀頃から現在まで長く使われ続けている弦の材料です。ナイロン弦と比較し、自然素材のため、品質やピッチの安定性に弱点があるものの、ガットならではの豊かな音色は他に代えがたい魅力があるのも事実です。
オリーブはピラストロ社を代表するバイオリン弦のフラッグシップ銘柄で、最高級のガット弦です。倍音が大変豊かで、強く輝かしい音色が特徴です。20年ほど前までは、バイオリニストの使用率ナンバーワンの弦でした。ピッチの安定性などの問題から、一度はナイロン弦を試したバイオリニストが、やはりオリーブの魅力を忘れられず戻ってくることも多く、現在でも熱烈なファンを多く持つガット弦です。
オイドクサはオリーブと双璧を成すピラストロ社の代表的なバイオリン弦の銘柄で、オリーブとは対照的に柔らかく暖かい響きが特徴です。もちろんガット弦ならではの豊かな倍音はナイロン弦とは一線を画します。オリーブとまさしく人気を二分するガット弦で、こちらも多くのファンがいます。オリーブと比較してリーズナブルな価格設定なことも魅力です。
パッシオーネはピラストロ社が数十年ぶりに世に送り出した最新のガット弦です。近年はナイロン弦の開発に注力していたピラストロ社ですが、ガット弦ファンのことも忘れていませんでした。ガットのスペシャリスト、ピラストロ社によって、ガットらしい豊かな倍音を活かしながら、21世紀の弦に相応しい安定性と耐久性が得られたという触れ込みで発表されました。その後上々の評判を得て、定番弦のひとつとなりつつあります。
ゴールドはリーズナブルな価格設定のガット弦です。手軽にガット弦を試してみたいという方にはちょうど良いのではないでしょうか。ゴールドには、これといった尖った特徴はなく、中庸な特性です。人気弦のオリーブとオイドクサの影に隠れがちなゴールドですが、バイオリンではE線が古くから人気があります。ただし、E線はスチール弦です。念のため。
コルダはちょっと毛色の違うガット弦で、バロック・バイオリンでの使用を想定しています。E線、A線、D線は金属の巻線のないプレーン・ガットで、文字通りの昔ながらのガット弦の形態をしています。なおG線はシルバー巻です。弦の直径やテンションが一般的な弦とは異なりますので、現代のモダン・バイオリンでは使用できない場合もあります。
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