トマスティック-インフェルト社/Thomastik-Infeld トマスティーク、インフェルドとも。1919年のオーストリア・ウィーンで、バイオリン製作家Dr. Franz Thomastik(フランツ・トマスティック博士)と技術者のOtto Infeld(オットー・インフェルト)が共同設立。当時の弦はガット(羊の腸)を素材としているものが主でしたが、彼らは金属を素材とする弦を開発・製造しました。結果、安定した品質で、音の狂いが無く、耐久性に優れ、経済性も高い優秀な弦が誕生しました。フラッグシップ銘柄はドミナント。
ピラストロ社/Pirastro 1798年ドイツ・オッフェンバッハでイタリア系移民のジョルジョ・ピラッツィが弦の製作を始めました。ジョルジョの弦はパガニーニによって愛用されたことで世界中で一躍有名に。1875年には創業者ジョルジョの孫グスタフ・ピラッツィがグスタフ・ピラッツィ&カンパニーを設立、ピラストロという商標が登録されました。その後1922年に入社したヘルマン・ピラッツィが現在でもフラッグシップ銘柄のオイドクサとオリーブを開発しました。2002年にはピラストロ社に商号変更、現在に至ります。
ヤーガー社/Jargar 1956年にデンマーク・コペンハーゲンでヤール・ハンセンが設立。ヤールはガスパール・カサドの弟子で、デンマーク王立歌劇場管弦楽団に所属するチェリストでした。バイオリン弦、ビオラ弦、チェロ弦はスチールの芯線を、コントラバス弦は細いワイヤーをねじった芯線を使用し、バイオリンのE線を除く全ての弦は銀、アルミ、銅、合金を芯線に巻いています。特にチェロ弦が広く受け入れられています。
ラーセン社/Larsen 1985年頃、デンマークのバイオリニストだったラウリッツ・Th・ラーセンが友人のためにチェロ弦を開発したところ、世界中で評判となり注文が殺到したことから、優秀なチェロ弦としての評価をあっという間に確立しました。現在はバイオリン弦、ビオラ弦、チェロ弦を生産しています。バイオリン弦とビオラ弦はシンセティック・コア弦です。
ダダリオ社/D'Addario 1918年、イタリア移民のチャールズ・ダダリオがアメリカ・ニューヨークで弦の生産を開始し、総合弦メーカーとして発展してきました。バイオリン弦、ビオラ弦、チェロ弦の専門メーカーだったカプランを買収し、バイオリン属の弦楽器部門でもトップシェアを獲得。安価なナイロン弦(プロアルテ)や非常に柔軟なスチール弦(ヘリコア)など、独特な銘柄で勝負しています。
その他 サバレス社(Savarez)はギター弦で大変有名なフランスの弦メーカーで、コレルリ・ブランドが知られています。フロジェル社(Frojel)はスウェーデンの弦メーカーでプリム・ブランドです。同じくスウェーデンからクラウン(Crown)ブランド。バイオリンのE線のみのブランドとしてレンツナー社(Lenzner)のゴールドブラカット、ヒルアンドサン(W.E.Hill & Sons)ブランドのヒル、カガンアンドゲインズ社(Kagan & Gaines)のウェストミンスターがあります。
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